うちの子が中間テストで早めの帰宅をした日「近くのお家に仔猫が鳴いていて、ものすごく可愛いの」と語り、私、当然 見に行きましたらば、猫ずっと鳴き続けてる。
このお家の人に「もし飼う人が居なければ私が飼いたい」と話し、出入り許可を頂く。
奥様から「捕まえたら連れて帰っていいですよ」と。
猫、四六時中 泣いてる。うるさい。 夜中から鳴き続けてるそうだ。
ゆえに 猫にアモーレな人がアミーゴするスポットになっちゃった。一般家庭が!
奥様が「昼休みに近くの会社のOLさん達が、見に来てるんだけど、あんた達、飼うんかえ!」
苦笑いの私。 OLの楽しみは近所の猫くらいだもんね(経験談)
実際に捕まえられたのは、次の日の夜近く。
塀の上で後ろ向きに座って「ニャーニャー」鳴き続けてるのを、背後に そーっと近寄り がしっと両手で抱えて、ものすごく抵抗されながら 連れて帰った。
自転車と買い物袋は後で取りに行き、ピンポーン押して、「猫を連れ帰った事、動物病院には『今日は今の場所で落ち着かせた方が良いです』と言われた・・・明日、連れて行きます」と報告。丁度、旦那様も帰宅してきたタイミングでお二人に感謝された。
うるさいし、気がかりだしで眠れなかったのね、きっと。
うちの猫がダッシュでシャーッと飛びかかったので小部屋に隔離。
当然、一晩中、家でも鳴き続けてる。食べてる時も なにか喋りながら食べてる。
「うみゃい、うみゃい」って聞こえる。実際ニャーニャー言ってるだけ なんだろうけど。
しかも文句言いながら食べてるだけなのに。こんなに美味しそうに食べる生き物を見たのは初めてだった。
眠れない。ただ不思議なもので、この日に限って私は4時間、うちの猫はそれ以上昼寝してた、だから耐えられた。 虫の知らせだったのかな、あれは。
仔猫のお前さん、のど大丈夫なん?苦み走った顔してるけど、ゴルゴ13に似てるけど大丈夫なん?
翌日、通勤通学ピークの時間帯を外して、朝8時過ぎに 仔猫をフリマで買った夏物かごバッグに入れ 家を出発。
夏物かごバッグは全然必要ないけれど、フリマで売ってたお姉さんが至極感じが良くて ついつい買ってしまった、思わぬところで役に立った。
知らない急行バスに乗る。止まったバス停の前に在るはずの動物病院がない。バス停に居たお姉さんに聞いたら、ヘッドホンを外して快く教えてくれた。
動物病院には開院前に着いたが獣医さんが すぐに準備して診察へ。
私は「飼いたいと思ったが、今は もしも里親になりたい人が現れたら欲張らずに里子に出したい」と伝えた。
「これはダニが凄い命の危険があるので薬を使いましょう、おそらく寄生虫もいると思います。長い時間かかりますよ。
また一週間後に来て。先住猫にはワクチンをすぐにした方が良いです」
窓口でお会計をした。薬をもらい猫ミルクを買い、バス停に歩いた。
信号にかかって惜しいところでバスを見送った。
次のバスは なかなか来なかった。
やっと来たら人がいっぱい乗ってたけれど、待つのも限界と思い、乗った。手すりにつかまった。仔猫はずっと鳴き続けてる。
あまりに うるさいので本来降りるはずのバス停より一つ手前で降車した。
制服OLのお姉さんも降車した。ものすごくキョロキョロしてる、首の振り方
半端ねえ。
「すみません、もしかして猫を連れていませんか?」
「バスの中からニャーちゃんの声がする!と思っていたんですよ! ニャーちゃんのお母さん この猫だと思うんですよ(スマホ、カシャカシャ) ね、似てると思いません?」
「いや正直よく分からないのですが・・・」
「この猫に2匹仔猫が居たんだけど 急に1匹になったんですよ!怪しいと思いません?」
「猫の行動範囲ってどんなに広くても500メートルって聞くし、それを考えたら ちょっと遠い気がするんですが・・・」と言ったもののOLさんが真剣なので
「その家、連れて行ってもらえますか?」と案内してもらった。
スマホの写真の猫、いた。私の顔を見るなり逃げた。
OLさんは、えっ もう居ないし!
そこの家のおじさんに一部始終を話し かごを開けたら「間違いなくうちの猫だ」と言ったので かごバッグを傾けたら 一直線にさっき逃げた写真の猫めがけて走って行った。
お母さんだったんだね。逢えてよかったね。
おじさん曰く お母さんもずっとニャーニャー鳴きつづけていたそうだ。
もう あんたたち ちょっとアホでしょ?
そんな感じよ。